また、中国メーカーの化粧品工場を訪問すると、日系大手化粧品メーカーにいた日本人技術者が働いていることも珍しくないそうで、「人材スカウトなどによって技術を獲得することにも非常に熱心」だとも指摘しました。

「メーキャップ」と「内陸部」が今後のカギ

 続いてM氏に中国の化粧品市場の展望について聞いてみました。

 M氏が真っ先に述べたのは、「今、中国で売れているのは化粧水や乳液など肌を整えるための基礎化粧品ばかりなので、今後、口紅やマスカラ、アイシャドーなどのメーキャップ化粧品が使われるようになれば、さらに市場は拡大するだろう」ということでした。

 確かに、中国で口紅をつけている女性に会うことはめったにありません。ネット上の広告も化粧水や乳液ばかりで、販売される商品構成にはまだ偏りがあると感じます。

 続いて日系ブランドの課題について聞いてみたところ、「今は営業活動や拡販が所得の高い中国沿岸部に集中しており、内陸部がおざなりになっている」と指摘しました。

 内陸部はまだ所得も低く、化粧品を使用する習慣もほとんどありません。しかし大量の人口を抱えていることから将来は巨大な市場になることが予想されます。M氏は「まだよそが手をつけていない今のうちに積極的に拡販して、内陸部でのブランド認知を高めるべきだ」と主張します。