外資を現地生産に引き込む世界最大市場

 前述の通り、中国は新エネルギー車が世界で最も売れている市場です。自動車メーカーに電池を供給する電池メーカーにとっても、現地での生産、販売は当然メリットが大きく、世界の大手各社が中国での生産拡大に動き出しています。

 トヨタ自動車や米テスラモーターズに電池を供給している車載電池世界最大手のパナソニックは、今年4月、遼寧省大連市に新たな車載電池工場を開所しました。同社は電池関連の投資を大連市へ集中させており、今後、同社にとって一大拠点となることは間違いありません。

 世界最大の新エネルギー車市場という“地の利”を持つ中国が、今後も車載電池市場の発展において中心的立場を維持することは間違いないでしょう。ただ、かつてはリチウムイオン電池の世界シェアの9割が日本メーカーによって占められていた時期もあります。それだけに、こうした状況を座視していていいのかという思いも禁じえません。

 今となっては時すでに遅しですが、それこそ安倍首相にはトランプ大統領ばりに「世界の電池をすべて日本製にしてやる!」などと発破をかけて産業奨励をしてもらいたかった、というのが筆者の本音です。