廃棄物、水力、太陽光~全国で設立相次ぐ地域新電力

エネルギーの地産地消で地方創生へ

2017.06.02(金) 稲垣 憲治
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/50144
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エネルギーの「地産地消」は、何をもたらすのか。

「地域新電力」の設立が全国で相次いでいます。地域新電力は、地域の再生可能エネルギーなどを電源として、地域を限定して電気を供給する電力会社のことです。電力全面自由化を受けて全国的に広がり、自治体が出資するなど関与しているものだけでも全国で約20以上に上ります(発表段階のものを含む)。

 エネルギーの地産地消による地域内でのお金の循環、雇用創出、電気料金の引き下げ、再生可能エネルギーの利用促進など、地域新電力を設立・支援する自治体ごとに目的はさまざまですが、地方創生や再生可能エネルギーの利用拡大につながるとして期待されています。

全国で相次ぐ自治体の地域新電力への出資

 福岡県みやま市が55%出資するみやまスマートエネルギーは、市内の家庭用太陽光発電の余剰電力や、市内のメガソーラーを電源として、みやま市を中心に公共施設や家庭向けに電気供給を行っています。また、電気供給に加え、家電の使用状況が分かるHEMS(Home Energy Management System)を活用した高齢者の見守りや、水道料金とのセット割引、街の商店街活性化のためのワンストップ通販事業など地域の課題解決のための取組を多角的に行っています。

 電力事業を「目的」ではなく、地域振興や雇用創出の「方法」として捉え、多様な行政サービスを付加し展開していることが特徴です。今や、年間約100団体が訪れる自治体関係者、地方議員、まちづくり関係者の一大視察地になっています。

 鳥取県米子市が10%出資するローカルエナジーも、同様に公共施設や家庭向けに電力を供給しています。特徴的なのは、供給電力の実に8割が廃棄物発電や太陽光発電などの地元の電源という点です。電気に地産地消という付加価値を付けて販売することで、電気という生活必需品を通じて地域でお金を循環させようとする取り組みです。

 東日本大震災とそれに伴う計画停電などを経験し、これまで国の専管のように扱われてきたエネルギー政策は、自治体でも大きな課題となりました。多くの自治体でエネルギービジョンなどが策定され、再生可能エネルギーなどの分散型電源が推進されています。

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(いながき・けんじ) 平成17年3月東京大学大学院修了(エネルギー工学)。同4月文部科学省入省、原子力計画課係長などを経て22年3月退職。同4月東京都庁入庁。ソーラー屋根台帳、屋根貸しマッチング事業、シティチャージ設置事業など自治体の新しい太陽光発電普及策の企画に従事。26年4月から(公財)東京都環境公社。5か国10都市で先進都市の再生可能エネルギー普及策等を現地調査。29年4月から東京都環境局。

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20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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