水曜日のカンパネラ「シャクシャイン」PVの一場面(YouTubeより)

 皆さんが「日本語ラップ」と聞いてイメージするのは、本場USのスタイルや音楽性を踏襲した、いわゆるB-BOY的なものかもしれません。しかしここ数年、既存のヒップホップ・シーンのみならず、ポップスのフィールドでも新たな感性によるさまざまな音楽性/スタイルの個性的な日本語ラップの興味深い作品が次々と発表され、活況を呈しています。

 これまでは主にヒップホップ・シーンを中心に発展してきた日本語ラップですが、ハウスなどのダンスミュージックやエレクトロニカ、ロック、フォーク、ジャズ、そしてアイドルなどの音楽性をも呑み込んでクロスオーバーした、独自のスタイルの良質なポップ作品が増えています。

本コラムは音楽レビューサイト「Mikiki」とのコラボレーション記事です

 私自身、これまで熱心かつ積極的に日本語ラップ作品を追ってきたわけではありませんが、紹介文付きの動画/音源をネット上で気軽にチェックできる音楽レビューサイト「Mikiki」(http://mikiki.tokyo.jp/)を2年前にスタートさせてから、さまざまなジャンルの音楽を聴いているなかで、特にアイドルと共に日本語ラップ作品に印象深く面白い曲が多いなあ~と個人的には感じています。

 ということで今回は、(カルチャーを含めたヒップホップとしての括りは一旦置いておき)、独自のスタイルで日本語ラップの新たな表現方法を提示する注目すべき3組を紹介します。