アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスの一角(写真はイメージ)

「アルゼンチンの音楽」と聞いて思い浮かべるのはタンゴやフォルクローレでしょうか。現在でも、伝統的なスタイルから欧米のポップスとミックスさせてモダナイズされたものまで素晴らしいタンゴやフォルクローレが日々生み出されています。

 実は日本ではあまり知られていませんが、アルゼンチンはお隣の国ブラジルと並ぶ音楽大国として、ロックやジャズ、エレクトロニックミュージックなど多種多様な音楽を次々と生み出し続けています。

 そのなかでも注目したいのが、インディペンデントシーンで活動するシンガーソングライターたち。

本コラムは音楽レビューサイト「Mikiki」とのコラボレーション記事です

 彼らに共通するのは、特定の1つの音楽ジャンルに強く影響を受けることなく、自国の音楽、中南米の音楽、ジャズやクラシック、現代音楽、そして欧米のポップスと等距離で接触して、どこの国やジャンルにも似ていない独創的で非常にクォリティーの高い音楽を創造しているところです。

 また、作詞作曲/歌唱だけにとどまらず、複数の楽器を使いこなせるマルチインストゥルメンタリストが多いこと。つまり、いわゆる「音楽偏差値」が高いミュージシャンが多いことも特色と言えるでしょう。

 ということで、今回はアルゼンチンのインディーシーンで活躍する数多くの才能あふれるシンガーソングライターのなかから3アーティストの作品をピックアップしてご紹介します。