バイオマス発電、2016年から急増の見込み

遅れてきた再エネ業界の主役

2015.06.11(木) 宇佐美 典也
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43993
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製紙業、林業業界がバイオマス発電に大きな期待を寄せている(写真はイメージ)

太陽光発電の勢いに陰りが見える中、ここにきて再生可能エネルギー業界ではバイオマス発電の存在感が増してきている。

 固定価格買取制度施行以降の買取電力量伸び率を見ても、バイオマス発電は太陽光発電に続く着実な伸びを見せている。あまりにも太陽光発電市場の伸びが急速であったためその陰に隠れていたところもあるが、政府のエネルギーミックスの議論においてもバイオマス発電は太陽光発電と並ぶ重要な電源としての位置づけが明確になった。

 こうした政府の動きに対応する形で、民間でも特に製紙業界を中心にバイオマス発電を成長戦略の核に据える企業が増えてきた。例えば日本製紙や住友林業はバイオマス発電(石炭火力における混焼型も含む)の開発積極的に進めている。

固定価格買取制度における再生可能エネルギー発電設備を用いた発電電力量の買取実績および今後の見込みについて(買取電力量、万kWh)
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 製紙業も林業も、従来の事業領域の成長性が限られていた中で、そこで培った廃材利用や物流のノウハウをそのまま生かしつつエネルギーという新たな分野に参入できるバイオマス発電はまさに天啓と言うべきチャンスとなっている。

 また地方自治体にとっても、土地を使うだけで地元にほとんど雇用をもたらさなかった太陽光発電と異なり、バイオマス発電は林業の活性化や燃料の運送といった形で継続的な雇用を生むありがたい存在であり、積極的な誘致・振興が図られている。

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1981年、東京都生まれ。暁星高校、東京大学経済学部を経て、経済産業省に入省。企業立地促進政策、農商工連携政策、技術関連法制の見直しを担当したのち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にて電機・IT分野の国家プロジェクトの立案およびマネジメントを担当。2012年9月に経済産業省を退職。現在、再生可能エネルギー分野や地域活性化分野のコンサルティングを展開している。著書に『30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと』(ダイヤモンド社)、『肩書き捨てたら地獄だった - 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方』(中公新書ラクレ) など。

エネルギー戦略

20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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