賽は投げられた 
メガソーラーと大型風力発電に逆風が吹く

太陽光発電の偏重から全体最適へ

2015.02.05(木) 宇佐美 典也
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2015(平成27)年1月22日、経済産業省が再生可能エネルギーの固定価格買取制度の見直しに向けた一連の法令改正を断行した。

 一口に「再生可能エネルギー」と言っても、電源別の導入状況を買取電力量から見ると、圧倒的リードで太陽光発電の導入が進み(232.5億kWh)、風力発電がそれを追い (97.8億kWh)、さらに離されてバイオマス発電(54.1億kWh)が続き、入念な権利調整が必要な中小水力発電や地熱発電は漸く動きが表面化して来た、という状況である。

固定買取価格制度における再生可能エネルギー発電設備の導入状況 平成26年9月末時点(平成26年12月24日更新)
固定価格買取制度 情報公表用ウェブサイト」より
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 今回の経済産業省の改正の内容は多岐にわたるが、こうした電源間の差を踏まえて全体最適を図るもので、具体的にはメガソーラーバブルの火消し、再エネ電源間の出力制御ルールの確立、蓄電池活用の本格化、などに向けた強い覚悟が伺えるものとなっている。

 総じて我が国のこれまでの再生可能エネルギー政策は、先進国の中で導入が出遅れ気味であった状況を覆すべく、再生可能エネルギー発の電気を供給する事業者(以下「再エネ供給事業者」)に「権利」のみを与え、「義務」をほとんど課さないものであった。だが、今回の改正で権利と義務のバランスがかなり取られることとなった。

 以下、改正内容の詳細を見ていきたい。

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1981年、東京都生まれ。暁星高校、東京大学経済学部を経て、経済産業省に入省。企業立地促進政策、農商工連携政策、技術関連法制の見直しを担当したのち、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)にて電機・IT分野の国家プロジェクトの立案およびマネジメントを担当。2012年9月に経済産業省を退職。現在、再生可能エネルギー分野や地域活性化分野のコンサルティングを展開している。著書に『30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと』(ダイヤモンド社)、『肩書き捨てたら地獄だった - 挫折した元官僚が教える「頼れない」時代の働き方』(中公新書ラクレ) など。

エネルギー戦略

20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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