ただし、図2に示されるように、アフリカにおける宗教はキリスト教とイスラム教だけではなく、伝統宗教であるアニミズム、そして少数であるがユダヤ教やヒンズー教も存在する。

左上がイスラム教、右上がアニミズム、左下がユダヤ教、右下がキリスト教の分布を示す。色が赤に近づくほど信者の割合が多くなる(出所:Africa on web)
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歴史で見ると、西暦570年頃にメッカで生まれたとされるムハンマドを開祖とするイスラム教は、アフリカ大陸において、征服、紛争、そして商業、つまり軍事的方法と平和的方法の両方によって伝播していったと言える。
北アフリカでは、639年にエジプトでイスラム帝国による征服が始まり、その後マグレブ諸国(北・西アフリカ)へと広がっていき、850年から900年ごろまでに定着した。
そして、東アフリカ、西アフリカ、一部の中部アフリカへと拡大していったのである。サブサハラでは伝統宗教、アニミズムが主であったため7、イスラム教もその影響を受けた特殊なものとなった。
7 現在でもアニミズムが特に強く残っているのはベナンである。