本流トヨタ方式

製造現場の「見える化」実現は「オレ流」で「ありたい姿」を目指して突き進め

2012.05.24(木)  田中 正知

本来のトヨタ生産方式を説くコラム「本流トヨタ方式」は「自働化」の話に入っていて、今回はその14回目になります。

 先回は、トヨタ自動車の工場では作業する時も後でチェックする時も、一目で作業内容が分かるようにすることで品質保証しており、これは「見える化(Visual Control)」の一部であることなどをお話ししました。

 今回は、広く一般の製造現場で行われている「見える化」、通称「目で見る管理」について従業員の出勤率を例に取ってお話しします。

新入生の出欠確認方法を改善

 最初に教室での「出席チェック」の場面を想定して、「目で見る管理」の一端をお話ししましょう。

 筆者が大学教授をしていた時の話ですが、大きな教室で60名あまりの新入生を相手に講座を受け持ったことがあります。この時は出席を取るのに大変苦労しました。

 入学したばかりの学生たちは名前を呼ばれても自分のことかどうか自信がないため、返事をする声も、身振りも小さいのです。ガヤガヤしている状態の中で目をこらし、耳をそばだてて学生を見分けるのは、まるで「カルタ取り」をしているようでした。

 しかし、新入学生との初対面の挨拶という面もありますから、最初は十分に時間をかけて顔と名前の照合をしたものでした。

 次の段階では名簿をプロジェクターでスクリーンに映し出して、「この順番で名前を呼ぶから心の準備をすること」「一刻も早くお互いの名前を覚えること」と指示しました。

 この改善効果はてきめんでした。学生たちは映し出された名簿に注目するようになり、本人がボンヤリしていると注意し合うようになりました。学生たちもお互いの名前を知るのに役立ったようで、やがて数人単位でほぼ名簿順に並ぶようになり、出席確認の時間は大幅に短縮されました。

 ただし短縮されたとしても人数が多いので点呼に10分…

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