本流トヨタ方式

戦闘機よりも旅客機に近いジャストインタイム生産穏やかな変動で「運航」費の削減を図る

2012.11.12(月)  田中 正知

先回は「ジャストインタイム(Just In Time)」はれっきとした英語で、お互い同士の「相対的なタイミング」の良さを表現しているとお話ししました。

 一方、「ジャストオンタイム(Just On Time)」はそれぞれが時計の針(グリニッジ時)に合わせた「絶対的なタイミング」で行動することであるとお話ししました。そして皆さんに、身の回りの出来事が「In」か「On」かのどちらかを考察してみることを提案しました。

 スポーツ界でその例を探してみますと、サッカーは決められた時刻に試合がスタートし、決められた時刻に終了します。さらに試合時間を厳密に守るために、ロスタイム制度まであります。これこそ典型的な「ジャストオンタイム」であると思います。

 対照的に「相撲」では、仕切りを繰り返している内、両者の阿吽の呼吸が合った瞬間から取り組みが始まります。一応の目安として制限時間がありますが、時間が来ても「待った」をかけてやり直しますし、時には時間前に始まることもあります。時計の指す時刻とは関係なく始まり、終わりますから、まさに「ジャストインタイム」の典型と言えます。

旅客機よりエンジンが40%強力な「T-4」練習機

 さて、「ジャストインタイム」はトヨタ自動車が採用している考え方ですが、日産自動車は「同期(シンクロナイズ:Synchronize)生産」という考え方を採用しています。

 同社の説明によれば「お客様の要望に限りなく同期して生産計画を作り、この生産計画に同期して全部品の製造を行い、車両を組み立て、お客様にお届けする(筆者意訳)」というものです。

写真1 アクロバット飛行をする「ブルーインパルス」(筆者撮影、以下同)

 オリンピックの水泳種目「シンクロナイズドスイミング」からもお分かりのように、「シンクロナイズ」とは複数のものが音楽のリズム(=時計の針)に合わせて動くことを意味しています。そう考えると、「ジャストオンタイム」をさらに徹底したものであるとご理解いただけると思います。

 シンクロナイズされた演技は運動会の入場式、マスゲームなどでお馴染みですが、最もダイナミックなものは航空機によるアクロバット飛行でしょう。

 写真1は今年中部国際空港で行われた国際航空ショーで公開された航空自衛隊「ブルーインパルス」のアクロバット飛行です(動画でそのダイナミックさを味わいたい方は航空自衛隊のこちらのサイトでご覧下さい)。

 この見事なアクロバット飛行は、戦闘技術開発と実戦訓…

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