このところ食べ物の話題を続けていますが、欧州でのアジアの食べ物から、アジア由来の飲み物に由来する、全く違う話題に、少しジャンプしてみたいと思います。

医療保険改革法を支持した米民主党議員に脅迫相次ぐ

米ワシントンD.C.の議会議事堂前で、ティーパーティーの支持者が掲げた横断幕〔AFPBB News

 というのも平河町で開かれた米国議員訪日団の交流プログラムに参加して、いろいろ話を聞いて思うことが多かったのです。

 会場には自由民主党の衆院議員、河野太郎さん(ジョージタウン大学卒)、渋沢栄一の末裔に当たる渋澤健さん(テキサス大学卒)など米国で学ばれた方も多く、大変踏み込んだ議論の出る充実した場になりました。

 今回の訪日団は民主・共和両党の上下院議員から州議会議員、郡議会議員まで地方の様々な議員混成の訪問団で、ともすると「米国」という塊を外から見やすい私には、米国の地方の本音を直接聞くことのできる機会になりました。

 エネルギー政策、地球環境問題、TTPをはじめとする経済政策など、一通り様々な話題が取り上げられましたが、中でも私にとってひときわ面白かったのは「ティーパーティー」に関する話題です。

 アジア由来の飲み物「お茶」つながりというのは、やや強引な展開ではありますが・・・。

ティーパーティー運動を振り返る

 さて、この「ティーパーティー」、より明確にはティーパーティー運動(Tea Part movement)と言った方が意味がはっきりしますが、2009年から始まった米国保守系ポピュリスト運動として、日本でもときおり報道されるのを見ます。

 とても印象的だったのは、民主党の議員さんはもちろん、共和党議員にとっても、やや微妙な存在である様子がうかがわれたことです。

 この「ティーパーティー運動」を振り返ってみましょう。本を正せば米国独立前の1773年、英国がアジアを殖民地支配しながらグローバルに売りまくったお茶への課税、つまり茶法に反対する「ボストン茶会事件」に由来するものです。

 ティーつまりお茶(TEA)という言葉・文字には「Tax Enough Already もう税金は真っ平ごめんだ」という反税キャンペーンという含意があります。

 しかし、いま米国で話題になっているティーパーティーは、端的に言えば「反オバマ運動」という側面が強いものです。