2009年には、am/pmがファミリーマートに統合され、2015年に、am/pmの全店が終了した。ショップ99は、均一価格型の生鮮食料品を扱うことに特化し、本社は東京、運営会社は99プラスが担っていた。
2015年以降は、統合の主体会社が、ファミリーマートかローソンであることに展開の特徴がある。両社がセブン・イレブンを追い上げ、シェア拡大を図る戦略が示される。2015年、エブリワンがファミリーマートに統合され、エブリワンは、2015年に全店を終了させた。また、同年、ココストアは、ファミリーマートに統合され、全店を終了させた。
2016年には、サークルKサンクスがファミリーマートに統合され、サークルKサンクスは、2018年に全店を終了している。サークルKは、1980年に名古屋に直営の1号店を開設し、主に中京圏でコンビニ経済圏を築いていた。同年に、ホットスパーがローソンに統合され、全店を終了させている。ホットスパーは、1986年に、沖縄スパー本部株式会社がコンビニの1号店を開設、並行して、全国各地のスパー本部もコンビニエンス業態を展開していた。その後、東京ほか大都市圏での業績が振るわずに赤字に転落し、最終的にローソンに営業譲渡した。
2017年には、スリーエフがローソンに統合され、スリーエフは、2018年に全店を終了させている。同年に、セーブオンがローソンに統合され、セーブオンは、2018年に全店を終了させている。
以上の経過でわかるように、1990年末から統合が起こるが、2000年代初期までは、地域のローカルコンビニが統合する主体になっているケースが多く、2000年代末以降は、大手のローソンかファミリーマートがセブン・イレブンを追撃するため統合の主体になっている。
消えたローカルコンビニは地域密着の性格を持っているものが多いが、需要減による経営不振か、伸び悩みの経過をたどっている。また、契約形態は、フランチャイズより、有力問屋などが主導のボランタリーチェーンの形態を取っているものが多い。
<連載ラインアップ>
■第1回 人口減少、経済停滞が続く日本で、なぜコンビニ業界は健闘し続けられるのか
■第2回 セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート…各社の戦略に見る特徴と課題とは?
■第3回 セブン-イレブンの店舗では、なぜ必要なタイミングで必要な量の商品が適切に並ぶのか?
■第4回 コスト削減・低価格が目的ではない、セブン-イレブンが掲げる独自のPB戦略とは?
■第5回 ローソン、ファミリーマートがセブン-イレブンを追撃、大手3強時代はいかにして訪れたか?(本稿)
■第6回 大手コンビニもかなわない、北海道で絶大な支持を誇る「セイコーマート」の人気の秘密とは?(11月26日公開)
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