出勤時間帯は会社と本人で擦り合わせ

「モーハウスでは、最短で産休開けの生後2カ月の子どもと一緒に本人の意思で復職した人もいます。もちろんフルタイムではないし、会社が早期の復職を推奨しているわけでもありません。家にこもっているより外に出たい、私でなければできない仕事をしたいと感じる人が増えているのだと思います」(光畑さん)

 子連れ出勤する子どもは、0歳の子が大半だ。歩き始める1歳からは保育園に入る子どもが多くなるため、基本的には「赤ちゃん」が対象だ。職場で赤ちゃんは膝抱っこや抱っこひもスタイル、もしくは床に寝っ転がった状態で過ごす。仕事の合間に授乳やおむつ替えを行うなど、オフィスでも店舗でも過ごし方は基本的には変わらない。

モーハウスが販売する授乳服(写真はフラワーティアードワンピース)は、外出先でも人目を気にせず授乳できる。子どもの誤嚥を防ぐためにボタンを使わない、授乳の際の肌露出が少ないなど、こだわっている

 出勤時間帯は、会社と本人の希望を擦り合わせて決める。基本的に子連れ出勤するスタッフは4時間勤務だが、例えば経理スタッフは忙しくなる午前中に出社する、店舗勤務スタッフは人手が足りない夕方にシフトに入るなど、ケースバイケースだ。雇用形態も同様で、多くの社員はパート・アルバイト。夫の転勤でずっとテレワークを続ける社員、再雇用社員、在宅勤務のデザイナーは個人事業主として副業も行うなどさまざまだ。