グローバルの企業戦略に合わせ、日本でもダイバーシティを推進

 リフィニティブ社が算出する「ダイバーシティ&インクルージョン・インデックス」で、2020年、21年に世界第3位、18年、19年に世界第1位、国内では日経WOMANの2021年版「女性が活躍する会社BEST100」 総合ランキング1位に輝くなど、ダイバーシティな人材採用・組織改革において成果を上げているアクセンチュア。

 世界で62万4000人の社員を抱えるグローバル企業である同社にとって、社員一人一人が多様な才能を、最大限の力を発揮することがお客さまへの提供価値の最大化につながる。そのため、企業の経営戦略としてインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)を掲げ、推進を進めている。

 堀江氏は、「特定の人にとって働きやすい環境ではなく、皆が自分らしく実力を発揮できる環境作りを大事にしています。結果的に、それがお客さまに対する成果にもつながると思いますので、イクオリティ(equality:平等)をキーワードとした企業文化を作ることに注力しています」と、取り組みへのモチベーションを説明する。

 I&Dの具体的な取り組みとしては、ジェンダー、クロスカルチャー、ディスアビリティ・インクルージョン、LGBTQプライドの4領域が挙げられる。

 ジェンダー領域としては2006年に、所属や役職を超えた社内横断組織としてJapan Women’s Initiatives(現Gender Diversity Committee)が発足。経営・人事・現場が一体となった、女性の採用強化、継続意欲の維持・向上、さらには女性管理職を継続的に輩出していくことを目指してきた。

 その成果を、堀江氏は次のように語る。「全社員数に占める女性社員の割合が36.5%を超えて、同様に女性管理職数も増えています。これまで男性のモノカルチャーで偏りのある意思決定になりがちだったところが変わりつつあり、さらに人材の適材適所が進むことが期待されます」

 クロスカルチャー領域で目指すのは、個々の文化やバックグラウンドを尊重し認め合うことで、さらなるイノベーションの創出につなげること。そして、他国との連携や、優秀な人材の招へい・採用の強化だ。

「海外オフィスとの連携が強化されたことにより、日本のオフィスにも外国籍社員が増えました。国境を超えたアサインメントが促進されたことは、評価に値する部分かと思います」と、堀江氏。

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