作業負担を軽減し、顧客満足度向上のための時間を捻出
次に「セルフチェック」について。
これは小型カメラとAIを活用することによって、お客が食べた皿の枚数を、従業員を介さず自動で正確にチェックするシステムである。
開発の途上では、客席の上にカメラを設置して画像を認識させる、時間制限管理システムを応用した赤外線で空き皿を認識させることを行ったが、それぞれに不具合があり、現状のシステムに行き着いている。
このシステムのメリットはまず、従業員を介することなく会計金額の確認が可能になり、顧客の待ち時間の短縮に寄与したこと。さらに、顧客の食べた皿数を確認する従業員の作業が減ったことで業務負担が軽減し、接客に注力することが可能になった。
外食業界におけるテクノロジー開発は、当初は業界の長年の深刻な課題である「人手不足」を解消することを目的とされてきたが、現在では片付けや会計などの時間を削減して、それにより生まれた時間を接客に注力することで、顧客満足度を上げていく狙いが込められるようになり、また実際にその効果をもたらしている。