そこにあるのはひとえに「野球への情熱」

 国立大出身の異色の選手や、30代半ばから飛躍的な進歩を見せて遅咲きの逆転劇を果たした選手など、それぞれのドラマは違えども、苦境でも諦めない心は同じ。そこにあるのはひとえに「野球への情熱」である。

 もちろん、我々はプロ野球とは違う。ただ、何かに挫折しそうになった時、彼らの復活劇を思い出せば「もう少し踏ん張ろう」と思える気がする。そういった意味でも、やはり彼らはスーパースターなのだとあらためて実感させられた。

起死回生 逆転プロ野球人生』(中溝康隆著、新潮新書)