かつてのあいりん総合センター(写真:Richard A. De Guzman/アフロ)かつてのあいりん総合センター(写真:Richard A. De Guzman/アフロ)

 最近、おじさんが意外な場所で働く姿を見かける。給料が上がらない。本当に年金もらえるの? AIに仕事を奪われる…! 将来の不安から副業をはじめる中高年男性が増えているのだ。

 おじさんたちはどんな副業をしているのか、どれくらい稼いでいるのか、あるいはまったく稼げていないのか。組織をはみ出し、副業をはじめる全力おじさんの姿をより深くレポートする。(若月 澪子:フリーライター)

副業は「中間搾取」

 副業に取り組む中高年男性を取材していると、時にトンデモ副業、違法な副業をするおじさんに遭遇する。人生いろいろ、おじさんもいろいろ、副業だって、いろいろ咲き乱れるのーである(島倉千代子風)。

「『人夫出し』って知ってはります? 簡単に言うと、人の斡旋ですね。建設現場で肉体労働する人を集めて、車に乗せてお連れする仕事です」

 こう関西弁で話すのは、平日は会社員だという大阪在住のAさん(43)。彼は「人夫出し」を副業にしているという。

 ちょ、待てよ。作業員を集めて車に乗せ、現場に連れて行くって……。

 かつて東京の山谷や大阪の西成は、そうした日雇い労働者の街として知られていた。朝、仕事を探す作業員たちを集め、車に乗せ、建設現場に送り込んでいたのだ。

 もちろん、公的な組織による就労斡旋は問題ないが、建設現場などの作業員を派遣する行為は法律(労働者派遣法や職業安定法)で禁止されている。

「まあ、ダメなんですけどね。でも、自分のまわりには結構いてますし、他の県の人に聞いても同じような感じで人集めているみたいです」