トノサマバッタ 写真/アフロ

(昆虫料理研究家:内山 昭一)

今、注目の昆虫食。昆虫を食べることに抵抗がある人は多いけれど、「本当に美味しいんです!」と昆虫料理研究家の内山昭一氏は力説する。数多い昆虫のなかでも、とくに美味しい虫とは?(JBpress)

トノサマバッタは驚きの美味しさ! 

 昆虫食が注目されたのは、2013年に発表されたFAO(国際連合食糧農業機関)が出した報告書でした。そこには今後の人口増加や地球温暖化によって食料が足りなくなると予想されています。その対策として昆虫を食べることが役に立つと報告書にあったことから、注目が集まりました。

 その理由として栄養価や飼育のしやすさなどが上げられますが、私は第一に一度食べたらきっと驚く、その「美味しさ」を上げたいと思います。

 私を昆虫食研究へと導いたのも、トノサマバッタの〝美味しさ〟を知ったことがきっかけでした。

 バッタを捕まえたことがある人ならおわかりのように、トノサマバッタが捕れた時は心臓が高鳴ります。ショウリョウバッタやオンブバッタなどは簡単に捕れますが、トノサマバッタはそうはいきません。なぜでしょう?

 仮面ライダーのモチーフがトノサマバッタだったことがヒントです。ライダージャンプが得意技ですね。あの並外れた筋力はほかのバッタとは大違い。美味しさの秘密もそこにあります。脚力がスゴいのでモモ肉が、飛翔力がスゴいのでムネ肉が、びっくりするほど美味しいのです。薄く衣をつけてカリッと揚げるとエビのように殻が淡いピンクに染まり、味もエビフライにそっくりです。新鮮なたんぱく質の旨味に感激します。