日本時間の11月16日午前中、ジョー・バイデン大統領と習近平主席の初となるオンライン米中首脳会談が開かれた。3時間半に及んだ2大国トップの会談は、世界の耳目を集め、日本でもこの2日間で、多くの記事や分析が報じられた。

ネクタイの色が示す米中融和ムード

 私見では、会談冒頭の両首脳の映像が流れた時点で、米中の「深い根回し」を感じた。習近平主席は、このような国の勝負を賭けたような重要会談に臨む際、通常なら紅色のネクタイを締める。紅色は中国共産党の党色だからだ。

 ところが、この日は青色のネクタイを締めていた。それが何を意味するかは、対するバイデン大統領のネクタイを見て納得した。米民主党の党色は青色なのに、紅色のネクタイを締めていたのだ。

オンラインで開かれた米中首脳会談。バイデン大統領は紅色、習近平主席は青いネクタイを締めている(写真:新華社/アフロ)

 ここから推察できることは、サッカーの試合で終了後にユニフォーム交換をするように、ネクタイの色を使って互いにエールを交換したのだ。すなわちネクタイの色に関して打ち合わせを行うほど、米中間の意思疎通が十全だったということだ。