ビットコイン採掘の年間エネ消費量、デンマークよりも大 「隠れ環境コスト」に警鐘

カナダ・ケベック州サンティアサントにある仮想通貨の採掘(マイニング)企業で設備を点検する作業員ら(2018年3月19日撮影)。(c)Lars Hagberg / AFP 〔AFPBB News

 前回「バカッター」は「バイトテロ」ばかりではない、という反例として「いじめ動画」に言及しましたが、その直後に、高校生の「暴行動画」がSNS上に拡散という報道がありました。

 いわゆる就労問題だけでは全くない、メディアの問題であることが如実な実例、極めて残念なケースになっていると思います。

 「メディアリテラシー」は個々人の分別の能力で、これなくしては物事を判断することなどできるわけがありません。

 全く違う現象に見えて、完全に同根と思われる例として、今回は「コインハイヴ」の問題を取り上げてみたいと思います。

 「コインハイヴ裁判」の公判が結審し、3月27日に判決が言い渡される予定との報道がありました。

 これは「コインハイヴ事件」で10万円の罰金支払い命令に応じなかったウエブデザイナーが起訴され、その金額の支払いを命じる検察側の罰金刑が求刑されています。

 と書いても「コインハイヴ」も「コインハイヴ事件」も、はたまた「コインハイヴ裁判」も初めて見た、聞いたという読者もいると思います。

 そこで以下では、この「事件」や「裁判」のあらましを振り返るとともに、関係事業者やメディアがほとんど言及しない基礎的な問題について問題を提起してみたいと思います。

 先に結論を言ってしまうなら、技術に関してブラックボックスのまま、「素人前提」で司法が判断を下すということ、そのものの愚かさ、危なっかしさを、私は一番強く憂慮しています。