中国人留学生も大学に圧力

 同報告書によると、米国で工作活動を行うのは「外交官」だけではない。合計35万人に達する中国人留学生の一部が、中国政府の意向を受けた形で米国の大学の教育や研究の内容に圧力をかけている。

 留学生が大学に働きかけて学問の自由を侵害する行動としては、以下の事例があるという。

・中国当局の嫌う研究や講義の中止を求めた。

・中国についての特定の展示や行事の撤去や中止を求めた。

・中国政府が嫌う人物を外部から招くことを中止させようとした。

・中国政府にとって好ましくない主張をする特定の教職員を非難した。

・大学の講義で一般の中国留学生が中国に関する政治問題でどんな意見を述べるかを中国の大使館や領事館に定期的に通報した。

 こうした中国人留学生の言動も、政治的な動機による米国の大学の教育や研究の自由への不当な侵害だと、同報告書は批判する。

米側の学者たちが「自己検閲」してしまうことも

 同報告書には、中国側によるさまざまなパターンの工作の実例が列挙されている。いくつか紹介しよう。