中国が中止させたい講義とは

 報告書は、調査結果の総括として、まず「これまでの20年間に、米国駐在の中国政府外交官らは、米国の多数の大学の学問の自由を次のような方法で侵害した」として、以下の諸点を指摘していた。

・大学が招く講演者や、催す行事について苦情を述べた。

・中国側が触れてほしくないテーマについての教育を止めさせるよう圧力をかけたり懐柔を図ったりした。

・中国側の要求を受け入れない場合、その大学が中国側と交わしている学生交換などの計画を中止すると威嚇した。

 同報告書によると、中国側が苦情をぶつける講義や研究のテーマは、中国政府のチベット抑圧、新疆ウイグル自治区でのウイグル民族弾圧、中国国内での人権抑圧、無法な領土拡張などだという。また、台湾を重視するような講義や集会にも圧力をかけてくる。

 同報告書はさらに「在米の中国外交官たちの一部は、米国の大学の特定の教職員に対して身の安全を脅かすような言動もとっている」と述べていた。外交官のなかには情報機関の工作員がいて、中国側の要求に応じない米側の学者や研究者に対して、私生活にまで踏み込んでいやがらせ行為や威嚇行為をとるのだという。