岩や水や空気など身の周りの物体や、私達自身を含む生物の体や、太陽や惑星など天体といった、通常の物質は、100種類ほどの基本原料を組み合わせ、調合してできています。この、あらゆる(通常の)物質の元となる基本原料を元素といいます。そしてこれまでに確認された118種の元素を分類し、整然と配列した表が「周期表」です。

118種の元素を規則的に並べた周期表。水素(H)の原子番号は1、ヘリウム(He)は2、鉄(Fe)は26。
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ビッグバンで水素とヘリウムが生まれた

 この宇宙は138億年前に「ビッグバン」と呼ばれる大爆発と共に生じました。ビッグバンそのものについては、別の機会に解説したいと思います。今回のテーマはビッグバンの後の話です。

 岩や水や空気や私達自身や天体を作っている元素は、ビッグバン以来138億年間変わることなく存在していたわけではありません。その辺の物質を構成する炭素や酸素や鉄といった元素は、138億年の宇宙の歴史のどこかの時点で、何らかの物理現象によって合成されたのです。

 例えば、選択肢の(1)には「炭素、酸素の一部はビッグバンによりつくられた」とありますが、炭素や酸素はビッグバンの時にはまだ存在していませんでした。(1)を選んではいけません。

 ビッグバンの際に合成されたのは、周期表のトップを占める水素とヘリウムです。リチウムもほんのちょっぴりできましたが、無視できます。

 ビッグバンからしばらく経つと、宇宙空間に散らばった水素やヘリウムが集まって、そこかしこに恒星が誕生し、輝きだしました。

 恒星の輝きは、水素などの原子核がくっつき合う「核融合」の輝きです。水素などの原子核がくっつき合うと、もっと大きな原子核が合成され、それと共に熱が発生します。こうして、恒星内部では炭素や窒素や酸素など、周期表の上の方に並ぶ元素が合成されます。

 恒星内部の核融合ではヘリウムも合成されるのですが、ビッグバンで合成されたヘリウムの方が圧倒的に多いので、「(4)ヘリウムの大部分は、恒星内部の核融合によりつくられた」もまた誤りです。