独立して70年。インドの存在感がどんどん大きくなってきた(資料写真)

 本日8月15日は「終戦記念日」。72年目になる。日本人にとってはきわめて重要な1日だ。「終戦の詔勅」が出された日であり、「玉音放送」をめぐる政府中枢の緊迫した24時間を描いた映画のタイトルにもなった「日本のいちばん長い日」である。

 だが、目を国外に向けてみれば異なる意味合いがあることに気づく。日本が「ポツダム宣言」を受諾して連合国に対して「無条件降伏」したことが、日本による植民地支配の終わりにつながった。だから、韓国では同じ8月15日を「光復節」と言って祝う。光が戻ったという意味だ。北朝鮮でも同様だ。歴史を裏返しに見ればそういうことになる。

「植民地からの独立」ということで言えば、奇しくも日本の「敗戦」からちょうど2年後の1947年8月15日、インドが英国から独立した。今年2017年はインド独立から70年目の節目となる。インドは、英国支配の182年の歴史から脱したのである。

 今回は、そんなインドと英国の関係について考えてみたい。

インド独立から70年、香港返還から20年

 インドからみれば英国からの「独立」であるが、歴史を裏返して英国からみればインドからの「撤退」であったことになる。