技術開発への姿勢が大きく異なる海兵隊と自衛隊

 海兵隊は「米軍の中で、最も技術革新に後ろ向きの組織」だとして、米国内でしばしば批判的に語られることが多い。海兵隊員自身すら「自分たちは技術に対して保守的である」と認めることもままある。

 しかし、その海兵隊すら、中国やロシア等のA2/AD戦力の急速な拡充を認め、トライ&エラーを繰り返して新技術を実戦投入可能にしようと必死に努力している。技術開発上の失敗をなかったことにして、同じ失敗を繰り返す我が国とは大違いである。

 ジーン・スタックリー海軍長官代行は海兵隊の上記の演習を高く評価し、「この演習は、戦士たちが水陸両用強襲作戦に必要な新技術と革新的な技術を評価するためのまたとない機会を提供する」「我々は技術革新の速度をさらに高め、迅速にプロトタイプを作成し、急速に完成をさせていく」との声明を出している。

 他方、我が国の自衛隊はこうした取り組みをまったく行っていない。脆弱極まりないAAV7やオスプレイ、輸送艦などの水陸両用戦力を、どのように中国のA2/AD戦力から保護するかという取り組みも、まったく見えてこない。隊内での議論も乏しい。あまつさえ、何の意味があるのか分からない“新しい制服作り”に国民の血税を投入していそしんでいる。

 日清戦争直前、新興国の大日本帝国は急速な軍拡を実現し、老いたる大国の清朝は軍事費を頤和園建設に投入し、戦力が逆転したことで、日清戦争は日本の大勝利に終わった。これ以上は何も言うまい。

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