海兵隊の驚くべき兵器群

 さて、海兵隊はこうした問題意識のもとに、具体的にどのような兵器群を研究しているのだろうか。ここでは3つの兵器を紹介しよう。

 第1に挙げられるのが、「携帯3Dプリンタ工場(EXMAN)」である。本コラムでも繰り返し述べたように、米軍はこれまでのサプライチェーンを「サプライスポット」化しようと目論んでいる。EXMANには、標準的な輸送用容器に3Dプリンタ、3軸ミル/旋盤、3Dスキャナ、専用ソフトウエア付きワークステーション(高性能コンピュータ)などがセットで装備されている。海兵隊はこの工場を利用して最前線でも部品を作れるようにするという。

 第2に、価格がわずか600ドル(日本円にして約6.6万円、従来のパラシュート付貨物箱の1/3のコスト)という「格安ステルス輸送機(RAIN)」である。これはLogistics Gliders社が開発した「LG-1000」という機体で、オスプレイなどの輸送機から投下すると翼を生やして120キロメートル(東京~軽井沢の距離に匹敵)先まで飛んでいくことができるグライダー無人輸送機である。

 LG-1000は1トンの荷物を積載でき、パラシュート投下と違って建物の間に着陸することもできる。また、金属を使用していないステルス機なので発見されにくい。中国やロシアなどが地対空ミサイル網で輸送機を撃墜しようとしても、米軍輸送機は射程外から大量の貨物箱をばら撒き、その貨物箱がグライダーに変形して発見されずに自動飛行するというわけである。

 第3は、ロボット兵器群である。手のひらサイズの偵察機から水陸両用車(攻撃を引き付けるおとりタイプも存在)までを無人化する実験を進めている。果ては超巨大なLCAC輸送ホバークラフトを無人化し、ロケット弾を大量に積み込んで対地攻撃をさせることも計画しているという。