中国経済の急減速で原油価格は二番底へ

バブル崩壊、1バレル10ドル台突入の可能性も

2015.02.13(金) 藤 和彦
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電力消費量の伸び率も石炭の生産量も減少

 世界銀行は、2014年の中国経済は購買力平価(PPP)で166年ぶりに世界一になると試算したが、2014年の経済成長率は前年比7.4%増と24年ぶりの低水準だった。

 しかし政府が発表したこの「7.4%」という成長率を信じる専門家は少ない。

 かつては「爆食経済」と称されたように、中国の生産活動には相変わらず大量のエネルギー資源が投入されている。中国経済が本当に伸びているかどうかを見るには、エネルギー消費量の伸びをチェックするのが一番だ。

 2013年の経済成長率は7.7%だったが、全国の電力消費量は同じ7%台の7.5%だった。しかし、2014年の電力消費量の伸び率は、2013年の半分程度の3.8%に急減している。エネルギー消費の7割を占める石炭の2014年の生産量も2000年以降初めて減少に転じている。

 また、2014年1月から11月までの中国国内の鉄道貨物輸送量は前年比で3.2%減少している。物流の大黒柱である鉄道の貨物輸送量がマイナス成長に転じていることは、エネルギー消費の動向と併せて考えると、中国全体の経済活動がかなり冷え込んでいると考えて間違いはない。

 国家統計局が発表した2015年1月の製造業購買担当者指数(PMI)は49.8となり、景況判断の節目となる50を2年4カ月ぶりに割り込んだ。だが、中国政府は成長刺激のために財政支出を拡大する計画はないとの見解を繰り返している。

中国経済はいよいよバブル崩壊のカウントダウンに

 IMFは中国の経済成長率を2015年は6.8%、2016年は6.3%になると予測しているが、深刻なのは労働力人口の減少である。

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経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

エネルギー戦略

20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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