スパークリングワインとシャンパンは何が違うのか?

フルーツとのマリアージュでスパークリングワインをもっと楽しく!

2015.01.14(Wed) JBpress
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シャンパンの栓は「天使のため息」のように抜く?

瓶の首の部分をしっかり握り、栓が飛ばないように、指で押さえながら慎重に針金を緩める

 井谷さんの説明が終わると、参加者1人1人がスパークリングワインの抜栓に挑戦した。「栓を固定している針金を静かに緩め、栓を指で押さえながら、瓶の方ををゆっくりと回転させる方が上手に開けられます。瓶の口をナプキンで被って抜栓すると、万が一、栓が勢いよく飛んでしまったり、吹きこぼれた際の危険防止になります」。

 緊張したような静けさが会場を包んだのもほんの束の間。しばらくするとあちこちから「ポン」と小気味良い栓が開く音が鳴る。

 しかし、残念ながら、これは正しい抜栓ではないそうだ。井谷さんは「本来は音を立てずに抜くのが正しいマナーです。“天使のため息”のように、スッーと静かに空気を逃がしながら、栓を外すのが正解。ただ、パーティーなど人が集まる華やかな場面では、スポーンと音を立てて栓を抜くと盛り上がるので、そんな時は、遠慮無く楽しい演出として使って下さい」。つまり、TPOをわきまえれば、堅苦しいルールに縛られなくても良いということだ。

スパークリングの7割を占めるブリュット=辛口

 さて、いよいよ試飲だ。この日用意されたのは、イタリアで初めてスパークリングワインを作ったワイナリー・ガンチアの「ガンチア・ブリュット・スプマンテ」と「ガンチア・アスティ・スプマンテ」、2007年設立のスペインの新進のワイナリー、ユニオン・ヴィニコラ・デル・エステス社の「ベソ・レセルヴァ・セミ・セック」の3種類。

ガンチア社のセラー(写真提供:アサヒビール株式会社)

 まずは、ガンチアのブリュットから試飲。「ブリュット」とは残糖度によるスパークリングワインの分類で「辛口」を意味する。スパークリングワインの約7割が辛口に分類されるため、スタンダードタイプと言ってもいいだろう。口に含むとピリッとした辛さの後に、泡とともに爽やかな香りが広がる。乾杯に相応しい、クセのない、さっぱりとした味わいだ。

 次のベソは「セミ・セック」と言われる中甘口。ベソは「カヴァ」と呼ばれるスペインのスパークリングワインで、シャンパンと同様に「瓶内二次発酵」の製法で手間暇かけて作っている。シャンパンと遜色のない厚みのあるボディ感をリーズナブルな価格で楽しめることから、日本でもカヴァ人気が高まり、日本のスパークリングワインの20%を占めるまでになっているそうだ。 

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