ヘラ、お玉、菜箸・・・、
古来かき混ぜてきた日本の料理

変わるキッチン(第6回)~「混ぜる」

2014.09.26(Fri) 澁川 祐子
筆者プロフィール&コラム概要
様々な泡立て器。左から、電動式ハンドミキサー、バルーン型泡立て器、バルーン形泡立て器(小型)、コイル形泡立て器、電動式ハンドブレンダー

 「混ぜる」は料理の基本的な動作の1つだ。

 そのことは料理の本を見るとよく分かる。「調味料をよく混ぜる」「材料を切って混ぜ合わせる」「卵をよくかき混ぜる」などなど、「混ぜる」はレシピの最初から最後まで様々な工程に登場する。

 これは取り上げないわけにはいかないだろうと思ったが、いかんせん「混ぜる」はとらえにくい。

 例えばうどんの麺を作るときも、最初は小麦粉と塩、水を混ぜ合わせるが、次の段階では力を加えて混ぜる、すなわち「こねる」に移行していく。材料を混ぜ合わせるにしても、フライパンの上で焼きながらだと、それは「炒める」になる。つまり、「混ぜる」という動作は、それだけで完結するというより、ある動作の前段階であったり、その中に含まれるものであったりするのだ。

 また、道具にしても、ほかの用途にも広く使われる多機能なものが多く用いられている。卵などをかき混ぜるときに使う菜箸はその最たる例で、食材をほぐしたり、料理を盛りつけたり、なにかにつけ使う万能道具だ。また、スープなどの液体を混ぜるときのお玉はどちらかと言えば「すくう」という役割の方が重視されているものだ。

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1974年、神奈川県生まれ。東京都立大学人文学部を卒業後、フリーのライターとして食や工芸・デザインを中心に、読むこと、食べること、暮らすことをテーマとしたインタビューやルポ、書評を執筆。『森正洋の言葉。デザインの言葉。』(ナガオカケンメイ監修、美術出版社)、『最高に美しいうつわ』(SML監修、エクスナレッジ)の取材構成ほか、近著に当連載をまとめた『ニッポン定番メニュー事始め』(彩流社)がある。


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