今週はタイトルをやや刺激的につけさせていただいたこともあり、1位は「小保方晴子との心中を選んだ早稲田大学」だった。筆者である東京大学の伊東乾さんは、早稲田大学について厳しく書くことに申し訳ない気持ちを表明されていたが、早稲田出身の編集者が卒業生の立場からあえて厳しいタイトルをつけさせてもらった。

早稲田の対応には疑問符

今週のランキング
順位 タイトル
1 小保方晴子との心中を選んだ早稲田大学
2 「引き潮」ムードが高まる中国の製造拠点 国内回帰は進むのか?
3 米国の大学を侵食する中国の「孔子学院」
4 ホノルル沖に出現した招かれざる客、中国海軍のスパイ艦「北極星」
5 外務省調査で分かった「日章旗書き換え」「ハングル看板設置」の実態
6 羽田-東京を18分で結ぶ新線建設の経済効果と残された課題
7 「最もまずいハンバーガー」の烙印を押されたマック
8 マレーシア航空機撃墜、必死で出口を探すプーチン
9 あなたの好物は“腸と脳の対話”が決めている
10 激しくなる中国機の領空侵犯、撃墜できる法整備を
11 ロシアを窮地に陥れたクレムリンのマキャベリ
12 日本とオーストラリアがスクラムを組む?
13 中国の「トラ退治」が失敗に終わる理由
14 ガザの悲劇から学ぶべき教訓
15 アベノミクスを圧倒する戦略を出せ
16 西沙諸島から巨大オイルリグを撤収した中国の思惑
17 覚悟なき集団的自衛権論争は右も左もガラパゴス
18 経営危機のマレーシア航空を2度襲った悲劇
19 “現実的な”エネルギー政策なしでは日本は弱体化する
20 英エコノミスト誌発禁で謎が深まるマレーシア航空機失踪の“真相”

 読売新聞も社説で同じように早稲田が打ち出した方針に強い疑問を投げかけていたが、まさにその通りである。

 博士論文を通してしまった教授陣を守るためとしか思えないような今回の発表は、陳腐で未来のない「組織防衛」なる行為そのものである。

 理化学研究所の対応と似たような対応ぶりに、マスコミ人を多く輩出してきた早稲田のレーゾンデートルとはいったい何なのか、かなり怪しくなってきた。

 もっとも、この大学は集まり参じる学生と、身分の保証された教授陣の間には大きな溝があるのかもしれない。

 早稲田という校風は学生たちが作っているもので教授陣が作っているのではないとすれば、納得もいく。

 それにしても伊東さんが書かれているようにもはや一流大学とは言えないのはとても残念であるが仕方がない。

 さて、それ以外では、中国での賞味期限切れ肉を混入していたことが明らかになる前の記事だが、「『最もまずいハンバーガーの烙印を押されたマック」が7位に入った。

 偶然とはいえ、このような問題が起きる企業には経営に何かしらの問題があるのは事実だろう。

 それ以外の記事では、やはり中国問題がよく読まれている。なかでも面白い指摘がされているのが、宮家邦彦さんによる「西沙諸島から巨大オイルリグを撤収した中国の思惑」。

 中国の方針大転換とも取れるような"撤収"だが、背景には中国らしい戦略が隠されているという。

 また、インド洋で消息を絶ってから時間も経っていないなかで起きたマレーシア航空機17便の撃墜についてもよく読まれている。

 ブラックボックスは英国へ、遺体はオランダへと運ばれることになったことも興味深い。そのあたりを解説しているのが8位の「マレーシア航空機撃墜、必死で出口を探すプーチン」である。

 民間航空機の撃墜は非常に不幸なことだが、歴史的にはそれによって紛争を解決する糸口をつかめることも多々あったという。今回もそのような結果を期待したい。