学校給食にも押し寄せるコスト削減の波

合理化が招く新たな課題とは

2014.02.07(Fri) 白田 茜
筆者プロフィール&コラム概要

 公立の小中学校では、複数の学校の給食をセンターでまとめて調理する「共同調理場方式」の比率がじわじわと増えてきている(下の表)。

調理方式別の給食実施状況
(出典:文部科学省「学校給食実施状況等調査調査

進む外部委託、コンビニも給食市場に参入

 給食調理を民間企業に委託する「外部委託」も進んでいる。2012年度の公立小中学校の外部委託の状況を見ると、35.8%の学校が調理を外部委託しており、2010年度から4.7%ポイント増加している。ほかにも、運搬で41.2%、物資購入・管理で8.7%、食器洗浄で34.3%、ボイラー管理で19.4%が外部委託となっている。

 外部委託が進む背景には、厳しい財政状況の中で、コストの削減や効率的な運営を求められていることがある。

 民間企業の調理施設で調理し、学校に運ぶ「外注弁当方式」もある。例えば、大阪府の中学校では2009年9月時点で、大阪府の補助を受けて茨木市、吹田市、高槻市、富田林市の31校が実施しているという。このほか、府の補助を受けずに箕面市の中学校も実施している。箕面市によると「民間事業者の協力で、市の負担0円」だという。

 コンビニエンスストアも給食市場に参入する。セブンイレブン・ジャパンは、2012年春から始めた食事配達サービス「セブンミール」を通じ、学校給食がない小中学校向けにグループの契約工場で作った給食を提供する予定だ。北海道8校と埼玉県11校の計19校と調整を進めているという。

アレルギー対応は学校によってまちまち

 全国の公立学校の児童生徒の約2.6%が食物アレルギーを持つと言われているいま、学校では難しい対応を迫られている。

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1978年佐賀県生まれ。佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。


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