高効率・低炭素で災害に強いまちづくりを支える
スマートエネルギーネットワーク

2013.08.09(金) JBpress
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省エネ以外の付加価値を定量化して評価する

 「スマートエネルギーネットワークによって、エネルギーの供給安定性やBLCP(業務・生活継続計画)の確保、環境への配慮といった社会的な課題が解決されれば、地域全体の価値が向上し、防災機能をはじめとするさまざまな付加価値が生まれます。省エネに伴うコスト削減以外の付加価値、いわゆるノンエナジーベネフィットをしっかりと評価することこそが、これからのまちづくりには必要となります」

「再生可能エネルギーや未利用エネルギー、CO2削減が可視化されるまちづくりで、住民の環境意識も高くなる」と日本設計の佐藤信孝氏は言う

 そう話すのは、日本設計取締役副社長の佐藤信孝さん。

 スマートエネルギーネットワークの構築は、地域に暮らす人や働く人たちに有形無形の価値をもたらしてくれる一方で、コージェネレーションなどの電源多重化の実現や、地域内の建物に熱を送る導管の設置には大きな投資を伴う。

 単に光熱費削減の費用対効果だけで考えると、投資コストを回収するのは容易ではない。スマートエネルギーネットワークによって生まれる多くの付加価値を定量化して、コストとして評価すべしというのが佐藤さんの考えだ。

 「具体的にはCO2削減による環境価値や、地域経済への波及、エネルギーセキュリティが確保されることによる業務や健康上のリスク回避、執務・居住環境の向上などが挙げられます。人や企業が集まれば、税収も増え、街も栄えて活気が出ます。最終的にはエリアの資産価値向上にもつながるでしょう。

 このようにスマートエネルギーネットワークは、地域に大きな便益をもたらします。スマートエネルギーネットワークを活かしたまちづくりが広がっていくためにも、これらのベネフィットが目に見える形で取引されるようになることを期待しています」(佐藤さん)

 エネルギー供給システムは、地域の生活とビジネス、安心・安全を支える社会インフラである。震災を経験し、エネルギーとまちづくりは切っても切れない関係となった日本にとって、省エネとエネルギーの自立、再生可能エネルギーの導入を実現できるスマートエネルギーネットワークは、まちづくりの新たなコンセプトの提案と言えるかもしれない。

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