高効率・低炭素で災害に強いまちづくりを支える
スマートエネルギーネットワーク

2013.08.09(金) JBpress
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 「関西地区で行った実証事業では、5カ所計300kWの太陽光発電の出力に対して、離れた場所にある複数台のコージェネレーションの制御を行いました。その結果、太陽光発電の出力変動を一定範囲内に収められることが確認されました」(大阪ガス・松本さん)

 スマートエネルギーネットワークは、「熱と電気の地産地消と融通による省エネ・CO2削減」「電力不足への対応によるエネルギーセキュリティの向上」「出力平滑化による再生可能エネルギーの導入促進」など、さまざまな価値をもたらしてくれる。そしてこれらの価値は、これからの持続可能なまちづくりに欠かせない要件となっている。

官民連携でスマートエネルギーネットワークを導入したまちづくり

 東京のJR田町駅東口北地区。現在ここでは、港区、愛育病院、東京ガスグループが官民連携し、複数の建物でエネルギーの最適化を図るエネルギーの面的利用や、未利用エネルギー等を活用した低炭素で災害に強いまちづくりを推進中だ。

 具体的には、同地区東側エリアにガスコージェネレーションシステムを導入したスマートエネルギーセンターを設置し、公共公益施設等の3施設を熱・電気・情報のネットワークで連携したスマートエネルギーネットワークを構築。2014年4月からの運用を目指している。ちなみに都市再開発エリアでのスマートエネルギーネットワークの構築は日本初となる。

 同プロジェクトの特徴の1つが『SENEMS(セネムス)』による需給制御だ。SENEMSとは「スマートエネルギーネットワーク・エネルギーマネジメントシステム」の略で、建物とエネルギーセンターとをICTで連携する仕組みのこと。

 建物ごとのエネルギーの利用状況や気象データなどを組み合わせて、建物にとって最適なオペレーションを行うことで、エリア全体のエネルギーマネジメント、熱と電気の効率的な供給が可能となる。

 「SENEMSは非常に賢い制御が可能です。例えば気温の上昇などで冷房に必要な熱が必要となった場合、これまでであれば熱源機をもう1台起動させて、需要に対応していました。SENEMSでは、その需要ピークがあと何時間続くのかを判断し、短時間であれば熱源機を起動させなくても、室温設定を一時的に上げるなど熱需要を抑える工夫をして、建物の省エネ化を図ることができるのです」(東京ガス・菱沼さん)

 また、ガスコージェネレーションシステムの地域熱供給の仕組みを活かし、再生可能エネルギーや未利用エネルギーの積極的な導入も行う。

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