高効率・低炭素で災害に強いまちづくりを支える
スマートエネルギーネットワーク

2013.08.09(金) JBpress
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スマートエネルギーネットワークのメリットは何か

 地域をICTでつなぐことで、どこでエネルギーが余っていて、どこで足りないのかが一目で明らかとなる。余った熱や電気を融通すれば、排熱を捨てたり、追加でボイラーを焚く必要もなくなるわけだ。

 東京ガス スマエネ推進部 部長の菱沼祐一さんは、「まとまった規模でエネルギーの需要を管理できるため、大規模なコージェネレーションシステムの導入が可能となります。コージェネレーションは大型になるほど高効率になり、熱のロスも少なくできるため、スケールメリットが出るのです」と説明する。

「分散型エネルギーの活用やエネルギーマネジメントは、国家の成長戦略にかなうもの」だと話す東京ガスの菱沼祐一氏

 「また今後、太陽光発電が大量に導入された場合に、晴れた日には電力が作られすぎて余ってしまうということも想定されます。その際、スマートエネルギーネットワークは、コージェネレーションによる発電を一時的に停止します。系統に電力が余っているのだから、それを積極的に使おうという判断を行うのです」(菱沼さん)

 逆のケースとしては、一昨年の夏、深刻な電力不足が懸念され、昼のピーク時に出された節電要請がある。そんな時には、複数のコージェネレーションの出力を一斉に上げて自家発電の割合を増やすことで、電力系統からの受電量を削減する。

 これにより、暑いなかでエアコンを切るといった無理な節電をせずとも、停電のリスクを避けることができる。スマートエネルギーネットワークは、日本の電力需給の安定化、エネルギーセキュリティの向上にも貢献できるのである。

 一方、再生可能エネルギーの大量導入については、余剰電力の発生もさることながら、不安定な電力をいかに安定させるかも大きな課題だ。

 今年4月、北海道電力が出力変動や電力周波数の不安定化を理由に、メガソーラーの接続を拒否したことは記憶に新しい。再生可能エネルギーが増え、既存の火力発電所だけで出力調整に対応できなくなれば、次に考えるのは蓄電池の導入だが、まだまだ高価で普及には時間がかかるだろう。

 しかし、火力発電の小型版であるガスコージェネレーションシステムであれば、その不安定さは解消できる。

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