いよいよ、日本でも「太陽経済」が始まった

FITがもたらす多次元ネットワーク社会の可能性

2013.07.31(水) 山崎 養世
    http://goo.gl/kN0ZEJ
  • 著者プロフィール&コラム概要

 長きにわたり人間はバイオマスによるエネルギーで暮らしてきた。その後石炭を得るようになり、それから石炭経済、石油経済と進み、原子力が加わった。しかし、これまでのような経済体系だけで突き進むことができる限界がきている。必然的に、太陽経済への転換を迫られている。

 もちろん、太陽経済になったからといって、いきなり全部が太陽経済に移行できるわけではない。石炭、石油、原子力、どのエネルギーも一長一短あるけれどもいずれも使われている現実は受け入れなければならないだろう。原子力の廃絶といった問題もあるが、ここではその問題は措く。本質的は、人間にとってエネルギーが必要であることだ。

様々な形の太陽のエネルギーが利用可能に

 人間にとって、エネルギーはユビキタスである、地球システム、さらには太陽系システムを動かしているものは、あと40億年は続くという寿命を持つ太陽の力だ。地球に圧倒的なエネルギーを与えてくれる太陽は、巨大な核融合炉つまり原子炉であると言える。しかもありがたいことに、放射性廃棄物の心配もない。

 ユビキタスで、ほぼ無限の量と無限の寿命を持つ太陽が、実は地球上のすべての生命体の根源である。それが植物を作り、動物すべてを支えている。太陽熱によって気化した水分が雲となり雨となる水の流れも、地上の水分が蒸発したことによって起こる風の流れも、太陽によって循環している。

 今人間は、太陽のエネルギーが様々に形を変えたものを、利用可能になってきている。これは一番大きいことだと思う。昔の太陽エネルギーを活用した石炭、石油の時代を経て、これからは、今年の太陽エネルギーで今年のエネルギーを得ていく時代になる。

 伝統的なバイオマスとしての薪やフンの利用に加え、太陽の光、太陽の熱、水の流れ、風の流れ、海の流れといった、新たなエネルギー利用の方法がある。

社会の在り方の変遷

 太陽経済への移行は、非常に大きなエネルギー革命であるにとどまらず、人間の存在を規定することにもなってくる。エネルギー源の変化とともに、人間の社会の在り方は変化してきた。

 最初は、狩猟・採集の時代。人間はまだ集団をなしていない時代だった。

 次に、農耕の時代。土地を占有することにより閉鎖された、孤立した分散の封建の時代だ。

 そして次は、工業社会の時代。石炭革命、石油経済によって呼び起こされたのは、資源集中利用から起こるピラミッド型の構造だ。都市の構造、企業の構造、社会の構造もピラミッド化していった。

3
スマートエネルギー情報局TOPに戻る
PR
PR
PR
バックナンバー一覧 »
  • ソーシャルメディアの公式アカウントOPEN!
    TwitterFacebookページでも最新記事の情報などを配信していきます。「フォロー」・「いいね」をよろしくお願いします!
Twitter
RSS

1958年生まれ、東京大学経済学部卒。カリフォルニア大学ロサンゼルス校でMBA(経営学修士)取得。大和証券勤務を経て米ゴールドマン・サックス本社パートナー、ゴールドマン・サックス投信社長などを歴任。現在、一般社団法人「太陽経済の会」代表理事、くにうみアセットマネジメント(株)代表取締役、日本コアパートナー(株)代表取締役社長、(株)成長戦略総合研究所 代表取締役社長。

 

東奔西走

新興国が急速に力をつけている現在、政治にせよ企業経営にせよ、かつてのように米国や欧州を向いていればよい時代は終わった。アジアや中国、そして中南米、アフリカ諸国、中東など様々な地域に目を向けて国の経営も企業の経営もしなければならない。このコラムは、そうした世界多極化時代にどのように我々は対処しなければならないのかを追究する。

>>最新記事一覧へ