日銀から14日、生活意識に関するアンケート調査の昨年12月調査結果が発表された。今回は、1年後の景況感DI(「良くなる」-「悪くなる」)が▲23.1となり、6四半期ぶりに悪化したことに加え、物価についての見方がデフレの方向に傾斜したことが特徴である。

 1年前と比べた現在の物価に対する実感では、「上がった」とする回答(「かなり上がった」と「少し上がった」)の合計が28.8%に減少(前回9月調査では47.4%)。「下がった」とする回答(「かなり下がった」と「少し下がった」)の合計は34.9%に増加した(前回は20.1%)。「上昇」の回答比率から「下落」を差し引いて計算されるDIは▲6.1で、前回の+27.3から急低下。2006年9月調査以降の調査方式である郵送方式では、過去最低の水準である(なお、この調査は2006年3月調査までは訪問方式で行われていた。同年6月調査はデータ比較のため、訪問と郵送という2つの方式で並行実施。2005年9月は調査が行われなかった)。

 1年後の物価に対する見方は、「上がる」とする回答(「かなり上がる」と「少し上がる」)の合計が33.8%に減少(前回は45.9%)。「下がる」とする回答(「かなり下がる」と「少し下がる」)の合計は18.4%に増加した(前回は10.7%)。「上昇」の回答比率から「下落」を差し引いて計算されるDIは+15.4で、こちらも郵送方式では過去最低水準となった。

 一方、5年後の物価に対する見方は、「上がる」とする回答の合計が62.2%(前回は69.2%)、「下がる」とする回答の合計は11.8%(前回は8.2%)。生活防衛の観点から将来の物価上昇への警戒感が根強いことや、民主党主導の政権下でも4年後以降には避けて通れないとみられる消費税率引き上げ問題がおそらく影響して、5年後という中期的見通しでは、デフレの認識は、短期的な見通しに比べると、あまり出てきていないことが分かる。

 そうした傾向は、具体的な数値による回答内容でも確認される。

 設問「1年前に比べ現在の物価は何%程度変化したと思うか」への回答の中央値は0.0%に下がった(前回調査では+0.1%)。また、設問「1年後の物価は現在と比べ何%程度変化すると思うか」への回答の中央値も0.0%に下がった(前回調査では+0.1%)。これに対し、設問「5年後の物価は現在と比べ毎年、平均何%程度変化すると思うか」への回答の中央値は+2.0%で、4回連続で同じ数字になった。

 中央値ではなく平均値を見ると、1年前との比較は+0.2%(前回は+3.6%)、1年後見通しは+1.7%(前回は+3.1%)と、いずれも顕著に低下した。これに対し、5年後見通しは+3.5%で、前回の+3.9%、前々回の+3.4%から、水準があまり変わらなかった。