日本は中国の核に対して無防備でよい、ということなのだろうか。中国の中距離弾道ミサイルは日本を射程に入れ、東京など主要都市に照準を合わせていると言われる。それでもなお、岡田外相は、日本だけが米国の核の傘から出ることばかり強調しているのである。
非武装中立論にそっくりの発想
米軍常駐のない日米安保を目指したことがある鳩山由紀夫首相(写真は核弾頭を装備できる米軍のB-52 爆撃機)〔AFPBB News〕
これは、かつての非武装中立論と似た発想である。
鳩山首相も、かつて「常時駐留なき日米安保」を提唱したことがある。沖縄に米軍基地がある限り、米国の核の傘に守られている限り、日本は真の独立国ではない、日米は対等ではない、という発想がこの種の言動にはうかがえる。
その一方で、自らの国防力を強めようとも思っている節が微塵もうかがえない以上、この思考方法は、かつての非武装中立論に代表される空想的平和主義であると見なさざるを得ない。
サンフランシスコ講和の際の全面講和論から脈々と続いてきた空想的平和主義の思想は、実は、米ソ冷戦が崩壊した後も、朝日新聞が「日本は非軍事を貫く良心的兵役拒否国家をめざせ」とする社説を掲げるなど、日本国内で一定の勢力を保っている。
しかし、その種の左翼思想の持ち主が政権の中枢に座ることはこれまでなかった。社会党党首の村山富市氏が首相に就いたことはあるが、連立与党の第1党は自民党だったため、政権が左傾化することはなかった。
取り舵いっぱいに舵を切り始めた鳩山政権?
鳩山民主党政権とは、何者か。それは恐らく、空想的平和主義の傾向を持つ左派・リベラル思想の持ち主が政権の中枢に陣取り、それを真正左翼の社民党が政権内で左へ左へ傾かせる性格を持った政権だと言えよう。
彼らが口にする「対等な日米同盟」とは、左派・リベラル思想の見地から戦後日本の歩みを塗り替えることを意味しているのであり、だからこそ、日米関係がかつてないほどの危機に瀕しているのだ。
私たちは、とんでもない政権を誕生させてしまったことになる。
◎続編も併せてお読みください。
「議員立法を一声で葬った小沢一郎 ~民主党よお前は何者か(2)」
「日本を取るか、マニフェストを取るか 君主の道を選ぶ時 ~民主党よお前は何者か(3)」
(12月14日午前0時公開)「小沢氏は首相にお仕えせよ~ハトよタカになれ!」
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