――前回までは、主に片頭痛について話をうかがいましたが、今回はその他の頭痛についてお聞きしたいと思います。まず群発頭痛について教えてください。

脳の血流パターンで間違いの事前予測が可能、装置の小型化が課題

MRIでも異常が発見できない頭痛は多い〔AFPBB News

大和田 群発頭痛は非常に特徴的で、だいたい1週間、長い場合は1カ月ほど、連続して毎日のように、片側の目の奥に激しい痛みがあります。それが収まると長期間(約2年間)何事もなかったかのように痛みは消えるのですが、再び始まると連日のように痛みに苦しみます。発作が起きるのは明け方が多いです。

 痛みは非常に激しく、ドリルで突かれるように痛みます。あまりにも強烈なので、脳血管障害だと思ってMRI(核磁気共鳴画像法)などの検査をするのですが、異常は見つからず、病院では「ストレスでしょう」と言われて放置されるケースが結構多いです。

――原因は、何なのでしょうか?

大和田 片頭痛と同じで、血管の過剰な拡大です。違うのは、拡張する血管の場所。片頭痛は脳の表面に近い血管が拡張するケースが多いのですが、群発頭痛は首の太い血管と、そこにつながる脳の血管が拡張します。男性に多い頭痛です。

 また、頭痛以外にも、痛くなる側のまぶたが下がったり、涙が出たり鼻が詰まったりすることもあります。これは、群発頭痛が自律神経の不調も同時にもたらすことに原因があります。

――治療法はどのようなものでしょうか?

大和田 ステロイド薬や特有の予防薬の有効性が示されています。

緊張型頭痛はストレッチで予防

――緊張型頭痛は、どんな頭痛ですか?

大和田 文字通り緊張から来る頭痛です。例えば、緊張した状態で長時間同じ姿勢をキープしたりしていると、首から後頭部にかけて痛みが生じてきます。

――原因は、何でしょうか?

大和田 筋肉は、伸縮することによって内部にたまった老廃物が排出されますが、同じ姿勢を続けていると、老廃物が排出されずにたまってしまうのです。そうすると痛みが出ます。痛みが生じると血管が収縮します。