1日の米国市場で出てきた各種経済指標の内容と、株安・債券高の方向での大きな動きを見る限り、生産関連指標の改善を足場にした景気楽観論と、バランスシート調整を背景とする景気回復力の脆弱さや需給ギャップ拡大に着目した景気悲観論との「綱引き」には、どうやら決着がついたようである。勝利したのは、後者。ニューヨークダウ工業株30種平均は、前日比200ドルを超える大幅安になった(7月2日以来のこと)。一方、債券市場では米30年債利回りが節目の4%を大きく割り込み、3.96%に低下。米10年債利回りも直近レンジを下抜けて一時3.16%まで低下した(5月21日以来の低水準)。