本コンテンツは以下講演の【講演動画】と【全文採録記事】で構成しています *
第1回 AIイノベーションフォーラム
特別講演1「サッポロビールのAI活用~N-Wing★によるRTD商品開発スキームのDX化~」
開催日:2023年8月8日(火)
主催:JBpress/Japan Innovation Review
2026年に最終段階を迎える酒税改定や食中需要の広がりを追い風に、さらなる成長を見込むRTD*¹市場の開拓に取り組むサッポロビール。同社マーケティング本部新価値開発部で部長を務める坂下聡一氏は、「(同年に迎える)創業150周年から、新たな成長へ進むために経営基盤の強化が必要。中でも重要な取り組みの1つがDX」と話します。
坂下氏はAIについて、多種多様な原料を組み合わせながら行うRTDの商品開発と親和性が高いと指摘。同社では、商品開発の3つの課題にアプローチし、人間に代わって、原料の配合予測やレシピ案の出力などを行うAIシステム「N-Wing★(ニュー・ウィング・スター)」を導入しました。これにより、AI新市場創造型商品を生み出し、「想像を超える新しいおいしさによる感動」を提案できると展望しています。
講演では、サッポロホールディングスの3つのDX方針の下、「N-Wing★」を実装した経緯や2つの大きな成果について実例を交えて解説。AIの可能性と将来に迫ります。
*¹ Ready to Drink の略称。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料。
【TOPICS】
- サッポロビールの事業、ブランド紹介
- サッポログループの3つのDX方針と取り組み
- 急成長のRTD市場を開拓する商品開発システム「N-Wing★」とは
- N-Wing★の開発背景――変革・技術継承・効率化における課題解消を目指す
- なぜDX化はビールではなく、RTDを選んだのか
- N-Wing★がもたらした変化――配合計算からレシピ出力まで
- 商品開発フローの劇的な変化と副産物
- N-Wing★を活用した初の商品――“塩分量の壁”をクリアした香料配合の提案
- 新市場創造型商品を生み出す――AI活用の可能性と展望