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デジタルの活用により多くの保険会社が新たな領域の開拓を目指すなか、アフラックも保険の枠を超える取り組みに注力している。数々の先進的な取り組みで成果を上げてきた同社の戦略はどんなものなのか。チーフ・トランスフォーメーション・オフィサーとチーフ・デジタル・インフォメーション・オフィサーを兼務する二見通氏に聞いた。
ライフスタイルの変化、規制緩和、フィンテックの台頭など、金融機関の経営環境は激変の一途。今やDXによる変革は待ったなしです。金融業界におけるDXキーパーソンへのインタビューにより、DX戦略の全体像から、データ活用、CX、カルチャー変革、デジタル人材育成まで、金融DXの最新の事例を取り上げます。
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顧客との接点を増やすツールとして“ミラー”を開発
――二見さんのアフラックにおける役割と、DXの全体像についてお聞かせください。
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2011年1月までAIGグループ会社でCIO&常務執行役員としてシステム部門、オペレーション部門を担当。2011年4月メットライフに入社し、CIO&執行役員常務としてシステム開発部門を担当。その後、三井生命保険(現大樹生命保険)を経て2015年1月常務執行役員としてアフラックに入社し、2022年より現職。
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好きな言葉:「臥薪嘗胆」「人事を尽くして天命を待つ」
ビジネス面のバイブル:『ビジネスモデル・ナビゲーター』(オリヴァー・ガスマン、カロリン・フランケンバーガー、ミハエラ・チック著)
二見 通氏(以下・敬称略) 私はチーフ・トランスフォーメーション・オフィサーとチーフ・デジタル・インフォメーション・オフィサーという2つの肩書きを持っています。いずれも文字通りで、社内の改革からシステム開発、データ利活用およびDX推進まで担当しています。当社では今、デジタル化にかかわらずさまざまな変革を進めているところですが、変革においてはあらゆる場面でデジタルの活用が不可欠となっており、デジタルと業務の変革を一体で進めるため、意思決定をスピーディに行える体制になっています。
当社のDXは、「コアビジネスの領域」「新たな領域」「DXを支える基盤」という3本の柱を軸に進めています。コアビジネスの領域では、お客さまのニーズを捉えた新たな商品サービスを生み出すこと。新たな領域においては、データエコシステムの構築やヘルスケアサービスなど、保険の枠にとらわれない新たな価値を提供すること。DXを支える基盤として、システムなどのインフラや組織の整備、人財育成を進めています。
この3つを進めるにあたり、お客さまと保険代理店、ビジネスパートナーをつなぐプラットフォームとしてADaaS(Aflac Digital as a Service)と名付けたサービスを展開しています。ADaaSで提供するサービスはさまざまありますが、例えばデジタルほけんショップやAIを活用したお客さまと保険募集人のマッチングサービスなどがあり、いずれもリアルとデジタルの融合を目指すものとなっています。