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“東京発プラットフォーマーとなる”ことを掲げる東京きらぼしフィナンシャルグループが、2022年1月、2つ目の銀行となるデジタルバンク「UI銀行」を設立した。傘下になぜもう一つの銀行が必要だったのか、その背景やきらぼしグループとしての戦略、またUI銀行として開業後ここまでの実績や狙い、今後の目指す姿などを、UI銀行代表取締役社長の田中俊和氏が紹介した。
※本コンテンツは、2022年8月23日(火)に開催されたJBpress/JDIR主催「第3回金融DXフォーラムDAY1」の特別講演「『UI銀行』が考えるDX戦略について」の内容を採録したものです。
ライフスタイルの変化、規制緩和、フィンテックの台頭など、金融機関の経営環境は激変の一途。今やDXによる変革は待ったなしです。金融業界におけるDXキーパーソンへのインタビューにより、DX戦略の全体像から、データ活用、CX、カルチャー変革、デジタル人材育成まで、金融DXの最新の事例を取り上げます。
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デジタルバンク設立の背景にあるもの
東京きらぼしフィナンシャルグループ(FG)は2022年1月17日、インターネット専業のデジタルバンク、「UI(ユーアイ)銀行」を開業した。今、デジタルバンクを設立する狙いはどこにあるのか。UI銀行代表取締役の田中俊和氏は次のように語る。
「背景には、私たちを取り巻く外部環境の変化があります。長引く超低金利時代、銀行の本業で収益を上げるのは厳しくなってきています。さらに、銀行業への異業種参入などにより競争環境が激化しています。従来の銀行のままでは、厳しい時代を生き残っていくことはできません。ただし、デジタル社会の進展は、大きな社会の変革であるとともに、新たなチャンスでもあります」
老若男女問わずスマホの利用者が増え、2022年には94%を突破した。一方で、銀行窓口は9割の人が利用しているにもかかわらず、その頻度は半年に1回以下という人が約6割になっている。
「東京きらぼしFGは、東京圏という肥沃なマーケットにあります。ただし、顧客接点・銀行店舗の在り方も変化していくことが求められます。そこで、対面接点のある店舗においてはコンサルティング業務などの高度な金融サービスに特化し、通常の銀行業務を利用されるお客さま(主にリテール)にはデジタルバンクを活用していただくことで、入出金や振り込みといった通常の業務は24時間、365日、スマホで取引が完了します。きらぼし銀行とUI銀行を融合させることで、新たな銀行サービスを創出していきたいと考えています」