家賃比率を5%にし、その分、原価をかける

 やっぱりステーキを展開するのはディーズプランニング(本社/沖縄県那覇市、代表/義元大蔵)。2015年2月、那覇市内の繁華街に3坪6席の規模で1号店をオープンした後、居抜き物件等を活用して店舗展開を進めてきた。

 基本は「家賃比率5%」、一般的な飲食業の「家賃比率10%」より水準を引き下げ、その分、原価をかけるという戦略だ。それは家賃が安いところに店を出すという単純な話ではなく、家賃比率5%を実現するエリアと物件を見極めるという注目すべきノウハウになっている。

 同チェーンではこの8月2日、東京都港区に芝大門店をオープンした(75店舗目)。東京都下では、2020年6月にオープンした吉祥寺店、2021年2月の蒲田店に続いて3店舗目。

オープンは11時だが、オープン前からウエーティングができる

 筆者は昨年、吉祥寺店がオープンしたときから義元代表に取材しているが、義元氏は蒲田店のオープン時に「この店はたまたま大田区での出店となったが、今後、東京では23区内に出店しない」と語っていた。それが芝大門店という、東京23区内の中でも最も家賃が高そうな「港区」に出店したのである。なぜ、前言を翻して都心に出店したのだろうか。