海外のイノベーティブな企業でも同じようなことを言っています。Googleが2012年から4年をかけて行った労働改革「プロジェクトアリストテレス」では「心理的安全性」という言葉を使っています。ヨーロッパで2012年7月に出版された書籍「Care to Dare」(邦題は「セキュアベース・リーダーシップ」)では「人は『失敗しても大丈夫』と思えるとき、最も果敢に振る舞える」としています。リーダーが、部下の安全基地になると同時に高い目標を与えることで、チームのパフォーマンスが上がるという考え方です。

 社員が意識すべきは自主・自律。社員一人ひとりが自分の頭で考え行動することで、生産性の向上やイノベーションが実現するのです。皆さんが今日から実践できる意識改革のテクニックを紹介します。一つは、トヨタ自動車の有名な「『なぜ?』を5回繰り返す」。課題に対して「なぜ」を5回繰り返せば、真因にたどり着くというものです。もう一つは、リクルートの日常的な口癖「で、お前はどうしたいわけ?」。リクルートでは、部下から上司にこの質問をしてもよいルールになっています。質問に対し、自分の頭で考えた答えが返せないと「自ら機会をつくり出し、機会により自らを変えよ」と叱られてしまいます。

 これらを皆さんの会社でもぜひ試してみてください。お互いに質問をし合えば、自主・自律の文化が生まれます。さらに組織が安全であれば、目が外に向き、新しいアイデアも浮かぶようになります。これが、働き方改革の次のステップだと私は信じています。