一方で、国内外の株式と債券に分散させながら投資を続けたとするとどうなるか。次のグラフのような結果が出ています(毎年同額を投資した場合の各年末時点での累積リターン、https://www.fsa.go.jp/news/30/20190213/01.pdf)。

長期・積立・分散投資の効果(実績)(出典:金融庁「つみたてNISA 100万口座突破!」平成31年2月)

 国内・先進国・新興国の株式・債券に1/6ずつ投資すると20年後の累積リターンは92.7%(年平均4.6%)、国内の株式・債券に半分ずつ投資すると49.4%(年平均2.5%)、定期預金だけだと1.24%(年平均0.1%)という結果です(ただし投資コストと税金は考慮していない)。これは、長期・分散投資でリスク・リターンを平準化することで相応の投資成果が期待できることを示しています。

 結局のところ、初心者も専門家も長期分散投資によってリターンを期待するしか合理的な方法がない、と理解しておきましょう。自分が投資初心者と考えるかどうかは、あまり意味をもちません。金融機関の「この商品は初心者向きです」という言葉を鵜呑みにせず、自分自身のゴールと無理のない資金を意識して投資を始めたいところです。