NISAのロールオーバーに関して、利用者(投資家)から見たポイントを3つにまとめてみます。

NISAの非課税期間(出所:金融庁)
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(1)120万円超のロールオーバーも可能(金額上限なし)

 NISAの非課税枠は年間120万円(2014年と15年の2年間は100万円)。NISA口座による運用の結果、時価が非課税枠を超えた金額まで増えたとしても、全額ロールオーバーできます。ロールオーバー可能な金額に上限はありません。ただし、ロールオーバーした金額が120万円以上の場合、非課税投資枠を使い切ることになるので、NISA口座での新規投資はできないことになります。

(2)金融機関への手続きが必要

 ロールオーバーをするには、NISA口座がある金融機関で手続きする必要があります。自動的には移管されません。2019年分の手続きは金融機関によって違いはありますが、2018年11月下旬~12月上旬までに必要書類を送付しなければなりません。間に合わなければ自動的に課税口座(特定口座もしくは一般口座)へ移管されます。

(3)ロールオーバーできるのは1回のみ

 2014年分の非課税枠としてロールオーバーできるのは1回のみです。非課税期間は2019年~2023年で、それ以降は課税口座に移管するか売却することになります。この部分は、長期投資促進の観点からは問題があり、NISAの課題として議論の余地があります。今後は制度が変わる可能性があるので注意しておきましょう。