欧州諸国がパトリオットシステムを湾岸諸国などから買い上げてウクライナに提供する案も浮上している。

ウクライナ首相「このままでは世界は第三次大戦に巻き込まれる」

 ウクライナのデニス・シュミハル首相は17日、米ワシントンで英BBC放送に「米国の追加資金は明日でも今日でもなく、昨日必要だった。われわれが守ることができなければウクライナはロシアの手に落ちる。世界は第三次大戦に巻き込まれる」と危機感を募らせていた。

 昨年8月、米紙ニューヨーク・タイムズに米政府当局者は「ロシア軍は死者12万人、負傷者17万~18万人。ウクライナの死者7万人近く、負傷者10万~12万人」との見方を示した。英国国防省は今年3月、ロシア軍は35万5000人の死傷者を出したと推定している。

RUSIのマーク・ガレオッティ上級研究員(筆者撮影)

『プーチンの戦争:チェチェンからウクライナまで』の著者でシンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のマーク・ガレオッティ上級研究員は「ロシア軍はウクライナ軍よりはるかに多くの兵士を失ったが、人口比でみるとウクライナの損失の方が大きい」と指摘する。