チェコ首相「国防への投資を大幅に拡大しなければならない」

4月15日、ワシントンのホワイトハウスを訪れバイデン大統領と会談した後、記者を前に話すチェコのフィアラ首相(写真:ロイター/アフロ)

「ウクライナの状況は危機的だ。戦争が3年目に入り、同国の軍隊はかつてない重圧にさらされている。弾薬が不足しており、毎日難しい決断を迫られている。そのため欧州全体の安全保障と将来を左右する戦線を維持するのは極めて困難だ」(フィアラ首相)

 ロシア軍との5倍もの弾薬差を埋めるチェコの答えが「弾薬イニシアチブ」。数十万発の弾薬を世界市場でできるだけ早く見つけ、西側の協力で購入資金を調達し、遅滞なくウクライナの前線に届ける。すでに最初の18万発を調達しており、数カ月以内に30万発を送り込む計画だ。

 チェコは過去2年間で100万発以上の弾薬を提供してきた。

「戦争は世界を変えつつある。責任ある安全保障政策には攻撃者を抑止するための国防への投資を大幅に拡大しなければならないという現実に慣れる必要がある」(フィアラ首相)

 FT紙(17日)によると、ドイツは湾岸諸国など数十カ国にウクライナへの防空システム提供を嘆願する書簡で「キーウがロシアのミサイルから都市や軍隊、重要インフラを守るために緊急の支援を必要としている」と呼びかけた。