西武からFAでソフトバンクへの入団が決まり、記者会見する山川穂高内野手=12月19日、ペイペイドーム(写真:共同通信社)西武からFAでソフトバンクへの入団が決まり、記者会見する山川穂高内野手=12月19日、ペイペイドーム(写真:共同通信社)

 強い風当たりはしばらく収まりそうもない。福岡ソフトバンクホークスに移籍した山川穂高内野手のことだ。埼玉西武ライオンズから今オフに国内FA権を行使し、新天地でプレーする道を選んだ。

 12月25日にはソフトバンク側が山川獲得に伴う「人的補償」のプロテクトリストを西武に提出。ルールに則る形で山川のソフトバンク移籍は何とか成立したものの世間に与えたハレーションは想像以上に大きく、今後の行く末を案じる声が圧倒的だ。

西武の親心を顧みず

 妻子ある身でありながら20代の知人女性との間で不倫をしていた上、トラブルが発生していたことが5月に発覚。強制性交容疑で書類送検された刑事事件に関しては、8月に不起訴処分となった。西武側から公式戦の無期限出場停止処分を下されたまま、非公式戦扱いの秋季教育リーグに参加する直前の10月5日にトラブル発覚後初めて取材対応し、公の場で謝罪した。

 当初は特例扱いで取得した国内FA権を行使せず西武に残留し「更生」していくのではないかとみる向きも一部でささやかれた。だが、ふたを開けてみれば山川はFA権を行使。それでも「たとえFA権を行使しても残留OK」との姿勢を示していた西武の“親心”を結果的にスルーする形でソフトバンクへ移籍した。