日の出前から散策をはじめましたが、6時を知らせる教会の鐘の音が響いても、まだあたりは薄暗いままでした。家の前にたたずむ黒猫は、鐘の音を聞いて、そろそろドアが開く時間だ、と戻ってきたようです。

 2階の窓にいた猫は、路地が少し明るくなると身を乗り出すようにして、通りを見つめていました。常夜灯の灯りが消えるころに、気になる猫が外に出てくるのかもしれません。

 路地の先に行ってみると、トラくんがトボトボと歩いていました。この先は、ジラオン川です。日が昇って、明るくなってきました。